外の空気が汚れている日も換気する?
ドイツinVENTer社に学ぶ、住まいと換気の基礎知識 Vol.5
花粉!
黄砂!
PM2.5!
今日は外の空気がめっちゃ汚れてる!
……こんな日にも換気せなあかんの?
今回はそんな話です。
前回まで、
「室内で増えた二酸化炭素や湿気、においなどを外へ出すために換気が必要!」
という話をしてきました。
じゃあ換気しよう!
と外の空気を入れようとしたら、
今度は外に花粉や黄砂、PM2.5がいる。
両方汚いなんて。。。。。やっぱり換気したくない!
inVENTer社のコラムでも、
PM10やPM2.5などの微粒子について紹介されています。
よく聞くPM2.5。
この「2.5」は粒の大きさです。
直径2.5μm以下の、とても小さな粒子。
ちなみに1mmの400分の1以下。
ちっさ!
目ではほとんど見えません。
「外が汚れているなら、今日は換気やめよー!」
でも人がいれば二酸化炭素が出る。
料理をすれば、においや水蒸気、
細かな粒子が出る。
お風呂や室内干しをすれば湿気が増える。
家具や建材などから出る化学物質もあります。
窓を閉めれば、
外の汚れた空気は入りにくい。
でも、室内で発生したものは
どんどん溜まっていく。
外も気になる。
中も気になる。
どうしたらええねん!
そこで登場するのが、
「フィルター」
です。
窓を開けたら、
基本的には外の空気がそのまま入ってきます。
でも、機械換気なら、
外気をフィルターに通してから
室内へ取り入れることができます。
例えば花粉。
花粉に対応したフィルターを使えば、
外から入ってくる花粉を減らすことができます。
もっと小さな粒子まで捕まえるための
高性能なフィルターもあります。
inVENTer社にも、
花粉や細かな粒子に対応した
ePM1 55%という高性能フィルターがあります。
だったら、
「一番高性能なフィルター付けたらよう!」
となりそうですが、
ここにも落とし穴があります。
フィルターの性能を上げると、
一般的には空気が通りにくくなります。
inVENTer社も、
高性能フィルターを使用すると
換気量が少なくなることを公表しています。
せっかく高性能なフィルターを付けても、
空気が全然通らなくなって、
「めっちゃキレイ!でも換気できてません!」
では困ります(笑)
何を取り除きたいのか。
そのフィルターを付けた状態で、
必要な換気量を確保できるのか。
ここまでセットで考える必要があります。
換気設備は、
カタログのフィルター性能だけ見たらダメなんですね。
それともう一つ。
気密について認識がある方はわかるかもですが、
フィルターの周囲、気密化されてますか?
きちんと気密されているパッキンでないと、性能いいフィルターでも
漏れちゃいます。隙間から入ってきてしまいますよ。
あ!いい事思いついた!
「空気清浄機がある!清浄してくれるからOKでしょ」
空気清浄機は、室内の空気を吸って、
フィルターできれいにして、
また室内へ戻します。
花粉や細かな粒子を減らすのは得意です。
でも、
人が吐いた二酸化炭素は外へ出してくれません。
加湿できるのはありますが、湿気を外へ出してくれません。
つまり、空気清浄機と換気は別の仕事。
「室内にある粒子を減らす」のが空気清浄。
「室内の空気そのものを外気と入れ替える」のが換気。
☆また脱線雑学☆
木や草花は二酸化炭素を吸収してくれますよね。
だったら、家の中に緑がいっぱいあれば換気しなくてもOKかも?
調べてみました。
成人1人が呼吸で出す二酸化炭素と、
杉が1年間に吸収する二酸化炭素を単純に比べると……
1人あたり、だいたい杉40本くらい!
4人家族なら、
家の中に杉160本!
もはや家じゃなくて森!絶対花粉症!(笑)
やっぱり換気しましょう!
☆脱線終了☆
日本の環境省も、
PM2.5が特に高濃度になると予想されるときには、
換気や窓の開閉を必要最小限にして、
できるだけ外気の侵入を減らすよう案内しています。
外の状態が悪いときは、
外気を入れる量や方法も考える。
窓開けを減らす。
適切なフィルターを使う。
換気設備って、
ただ「外の空気を入れる機械」ではなく、
家の中と外の空気を
うまくつないでくれる設備なんだと思います。
次回は少し性能の話に戻って、
「最大熱交換率の落とし穴」です。
90%!95%!
数字が大きい方が絶対いい!……それ本当?
お読みいただき、ありがとうございました!
改正でした。
※本記事は、ドイツinVENTer社の技術情報および日本の公的機関による情報を参考に、日本の住宅事情に合わせて編集・解説しています。