Vol.68 換気扇の電力も含めて、結局電気代はいくら減る?
熱交換換気を使うと、
エアコンの負担が減る。
でも、換気扇だって
電気を使いますよね。
その電気も含めたら、
結局どうなるの?
今回は、そこまで含めて
計算してみます。
■夏の条件で比べます
今回も、夏の計算です。
外気は30℃・湿度70%。
室内は27℃・湿度50%。
換気量は126㎥/h。
床面積100㎡、
天井高約2.5mの住宅を、
1時間に0.5回換気する
想定です。
この条件で、
第三種換気と
ヴェントサンSPを比べます。
■第三種換気にも電気が必要
第三種換気の例として、
〇〇社の非常に一般的な
パイプファン3台と比較します。
カタログ風量は、
3台で144㎥/h。
60Hz消費電力は4W/1台。
3台なので、
4W×3台=12W。
今回は、屋外フードの
圧力損失で少し下がり、
ヴェントサンと同等の
126㎥/hになると仮定して
比較します。
実測で確認した風量ではなく、
同じ換気量で比べるための
仮定ですね。
24時間連続運転で計算します。
■ヴェントサンは6台で18W
計算サイトで使っている
ヴェントサンの3Wは、
70%運転時の
1台あたりの数字です。
今回の換気量では6台。
3W×6台=18W。
第三種換気は12W。
ヴェントサンは18W。
換気扇の電気だけなら、
ヴェントサンの方が
6W多く使います。
いいファンなんじゃないの?
いえ、ヴェントサンの方が
ファンのパワーはありますが、
細かい熱交換素子の圧力損失で
風量が低下してしまうんです。
■電気代では月134円の差
24時間、30日間運転。
電気単価を
31円/kWhとすると、
第三種換気のファンは、
月約268円。
ヴェントサンのファンは、
月約402円。
ヴェントサンの方が、
月約134円多い計算です。
ここだけを見ると、
第三種換気の方が安い。
ここにエアコンの
電気代が乗っかって来ます。
■入ってきた熱と湿気も
蒸し暑い外気が入ると、
室内の温度と湿度を保つために
エアコンが働きます。
今回の条件で、
換気による冷房負荷は、
第三種換気で約912W。
ヴェントサンSPで約220W。
その差は、
約692W。
これは、温度と湿気の
両方を含めた負担の差です。
ただし、692Wそのまま
電気が減るわけではありません。
そこで使うのが、
前にお話ししたCOPです。
■COP3ならどうなる?
今回は、両方のエアコンを
同じCOP3として計算します。
COP3は、
電気1に対して
約3の冷房能力を出す、
という計算上の設定です。
冷房負荷の差を3で割ると、
692W÷3=約231W。
エアコンの消費電力は、
約231W減る計算です。
一方、換気扇では
6W多く使います。
なので、
約231W−6W=約225W。
換気扇の電気も含めて、
約225W減る計算です。
■一日と一か月では?
この差が24時間続けば、
一日約5.4kWh。
電気単価31円/kWhなら、
一日約167円。
30日間では、
月約5,015円減る計算です。
換気扇の電気代は
月約134円増えるけど、
外から入る熱と湿気を減らし、
冷房の負担を抑えることで、
合計では電気代が下がる。
今回の条件では、
そういう結果になりました。
■エアコンの効率でも変わる
もちろん、COPが変われば
結果も変わります。
同じ条件で計算すると、
COP3なら、月約5,015円。
COP4なら、月約3,727円。
COP5なら、月約2,955円。
効率の良いエアコンほど、
同じ冷房負荷を処理するための
電気が少なくなります。
だから、熱交換で減らせる
電気代も小さくなるんですね。
■今回の数字は概算です
今回の計算は、
同じ外気条件が
24時間、30日間続く想定です。
実際には、
気温も湿度も変わります。
エアコンの効率や、
設置後の換気量も変わります。
そのため、この金額が
そのまま毎月の請求から
減るという意味ではありません。
それでも、
換気の電気代を見るなら、
換気扇だけでなく、
冷暖房の負担も一緒に見る。
これは大切ですね。
次回は、
「冬でも同じくらい
電気代が減る?」
夏とは違う温度と湿気の条件で、
暖房と換気扇の電気を
一緒に計算してみます。
お読みいただき、
ありがとうございました!
改正でした!