Vol.38 簡単解説 空気はどうやって入れ替わる?
前回は、
「換気は、なんで大切なの?」
というお話をしました。
室内で発生したCO₂や湿気、
においなどをため込まないために、
古い空気を外へ出し、
新しい外気を入れる。
それが換気です。
では、換気を始めると、
家の空気はどのように
入れ替わるのでしょうか。
■ところてんのように押し出す?
新しい外気が入ると、
古い空気が反対側から
順番に押し出される。
ところてんのような入れ替わりを
想像するかもしれません。
でも、実際の空気は
そんなにきれいに分かれません。
新しい空気が室内へ入ると、
その場にある空気と
すぐに混ざります。
人の動きや温度差、
ドアの開閉などでも
空気は動きます。
そして、新しい空気が
少し混ざった室内空気が
排気口から出ていきます。
古い空気だけを選んで、
外へ出しているわけでは
ないんですね。
■色水を薄めるイメージ
コップに色水が
入っているとします。
そこへ透明な水を入れながら、
同じ量の水を外へ出します。
最初の色水だけを
押し出せるわけではありません。
透明な水と色水が混ざり、
その混ざった水が
少しずつ外へ出ていきます。
続けていると、
色はだんだん薄くなります。
換気も、これと同じです。
室内の汚れた空気を
一度に全部入れ替えるのではなく、
新しい外気で薄めながら、
少しずつ外へ出しています。
■1回分入れても、全部は変わらない
例えば、部屋と同じ量の
新しい空気を入れたとします。
これだけ聞くと、
「部屋の空気が全部
新しくなった」
と思いますよね。
ところが、室内の空気が
均等に混ざると仮定すると、
最初にあった空気は、
まだ実は3割ほど残っています。
新しく入った空気の一部も、
古い空気と混ざって
一緒に出ていくからです。
さらに換気を続けると、
残っている古い空気は
少しずつ減っていきます。
いきなりゼロになるのではなく、
だんだん薄くなる。
これが換気です。
ここ、ちょっと
ややこしいですよね(笑)
■家の端まで、どう届く?
新しい空気は、
給気口の周りだけに
ずっと集まるわけではありません。
室内の空気と混ざりながら、
少しずつ家の中へ広がります。
時間をかけて換気を続けると、
給気口から離れた場所でも、
古い空気の割合が減り、
新しい空気の割合が
少しずつ増えていきます。
だから24時間換気は、
少ない量の空気を
長い時間動かしています。
ただし、どこへでも必ず
同じように広がるわけでは
ありません。
室内ドアが閉まり、
ドアの下にも隙間がない。
給気口や排気口が、
家具やカーテンで
ふさがれている。
給気口と排気口が近すぎて、
入った空気がすぐに出ていく。
こうした状態では、
家の端や閉じた部屋まで
空気が届きにくくなります。
■空気の通り道が大切
換気設備は、
ファンが回っていれば完成。
というわけではありません。
空気がどこから入り、
どの部屋を通って、
どこから出ていくのか。
その通り道が必要です。
給気口、室内ドアの隙間、
廊下、排気口。
それらがつながることで、
家全体の空気が
少しずつ薄められます。
今回、覚えてほしいのは
これだけです。
換気は、古い空気を
ところてん式に押し出すのではない。
新しい空気と混ぜながら、
室内の汚れを薄めていく。
ご自宅の給気口から排気口まで、
空気がどこを通るのか。
一度、家の中を
見渡してみてください。
次回は
「不思議だね、床下。」
です。
普段使わない空間を、
なぜわざわざ家の下に
つくるのでしょうか。
お読みいただき、
ありがとうございました!
改正でした!