Vol.48 ダクト式の第三種と第一種?
今回はダクト式第三種と、
熱交換型のダクト式第一種を
比べてみます。
先日、ダクト式の3種と1種について
お話をする機会がありました。
ダクトレスの3種から仕様変更を検討。
いっぱい考えることがありますね。
最初に簡単な表へ
まとめました。
| 比較項目 | ダクト式第三種 | ダクト式第一種(熱交換型) |
|---|---|---|
| 空気の動かし方 | 自然給気・機械排気 | 機械給気・機械排気 |
| 室内の圧力 | 負圧になりやすい | 給気量と排気量のバランスで変わる |
| ダクト | 主に排気側 | 給気・排気の両方 |
| 熱交換 | しない | する |
| 設備 | ファン一台 | 二つのファンと熱交換器 |
| 導入費用 | 比較的抑えやすい | 高くなりやすい |
| 主な手入れ | 各給気口のフィルター・排気口・ファン | 外気フィルター・熱交換器・排気口・ファン |
■第三種も、家全体を計画する
ダクト式第三種は、
給気口の位置と部屋から
部屋へ通る空気の経路。
排気口の位置と風量。
これらを住宅ごとに
計画します。
ただし、
ファンで直接動かし、
風量を調整するのは
主に排気側です。
給気口には
ファンがありません。
ここが第一種との
大きな違いです。
■第一種は、給気も機械で行う
第一種換気は、
給気と排気の両方を
ファンで動かします。
給気と排気の両方に
ファンがあるため、
どの部屋へ
どれだけ給気するか。
どの部屋から
どれだけ排気するか。
その両方を
調整しやすくなります。
ダクト式第三種も、
家全体の空気の道を計画する。ただし、
機械で直接調整するのは
主に排気側。ダクト式第一種は、
給気と排気の両方を
機械で調整できる。
という違いです。
■建物の隙間は関係ない?
第一種でも第三種でも、
気密性は重要です。
建物に隙間が多いと、
換気設備を通らずに
出入りする空気が増えます。
その分、計画した空気の流れが
つくりにくくなります。
熱交換型の第一種では、
熱交換器を通らずに
出入りする空気が増えるため、
熱回収の効果も
小さくなってしまいます。
第一種を付ければ、
気密性を考えなくてよい。
ということでは
ないんですね。
計画換気にとって気密性は
避けて通れない重要な項目です。
■計算した風量は、測って確認する
換気量を計算し、
ダクトや排気口を
図面通りに設置しても、
本当にその風量が
出ているとは限りません。
曲がりが多い。
施工時にダクトが
つぶれている。
排気口の調整が
合っていない。
フィルターが
目詰まりしている。
このような状態では、
計画した風量になりません。
そこで完成後に、
各給気口や排気口の
風量を測り、
必要な量が出ているかを
確認することが大切です。
これは、
第三種でも第一種でも
同じです。
計画換気は、
計算して設備を付けるだけでは
完成しない。実際の風量を測り、
調整して初めて完成する。
ということですね。
■熱を捨てにくい
熱交換型の第一種は、
冬は外気を
少し暖めてから給気し、
夏は外気から入る熱を
減らして給気します。
製品によっては、
温度だけでなく
湿度の一部も交換します。
そのため、
換気による冷暖房負荷や、
給気口付近の寒さを
抑えやすくなります。
■設備と手入れは増える
ダクト式第三種は、
設備が比較的簡単で、
導入費用も抑えやすい。
一方で、
各部屋の給気口には
フィルターがあります。
給気口が複数あれば、
それぞれのフィルターを
掃除する必要があります。
熱交換型の第一種では、
給気用と排気用の
二つのファン。
熱交換器。
給気側と排気側の
二系統のダクト。
外気をろ過する
フィルター。
などが必要です。
第三種よりも
設備が複雑になり、
導入費用や
手入れする部品も増えます。
点検やフィルター交換が
しやすい場所へ設置することも
重要です。
■冷暖房費だけでは比べられない
熱交換を使えば冷暖房費は抑えられて、
電気代は安くなることが多い。
でもその熱交換換気自体の電気代が
高いこともあるかもですし、
実際の省エネに対しての効果は、
地域の気候、熱交換器の性能、
ファンの消費電力、断熱・気密性能。
などで変わります。
フィルターのランニングコストもあります。
人生でかかる費用の、
トータルコストも考えてご判断を。
次回は、
ヴェントサンのようなダクトレスの
第一種熱交換換気を
ダクトの有無で比べてみます。
お読みいただき、
ありがとうございました!
改正でした!