Vol.49 熱交換換気、ダクト式とダクトレス?
前回はダクト式第一種(熱交換)を
ダクト式第三種と比べました。
今回はヴェントサンのような、
外壁へ機器を取り付ける
ダクトレスとダクト式熱交換との比較です。
どちらも排気する空気から
熱を回収し、
新しく入れる外気へ
戻す換気です。
違うのは、その空気を
家の中でどう運ぶかです。
まずは簡単な表へ
まとめました。
もちろん、機種によって違いがあります。この表全てが正しいわけではありません。各社メリットはさらに良く、デメリットを改善させて、日々進化をしていますので💦
| 比較項目 | ダクト式 | ダクトレス |
|---|---|---|
| 換気対象 | 建物全体 | 部屋ごとor建物全体(メーカーによって違う) |
| 本体の数 | 主に一台 | 複数台(部屋ごとなど) |
| 外壁の開口 | 基本給気と排気2か所 | 台数に応じて増える |
| 工事 | 天井裏などへダクトを通すため工事は少し複雑 | 外壁へ機器を付けるだけで比較的簡単 |
| メンテナンス | 本体・フィルタは可能。ダクト内部は難しい | 本体・フィルタなど全てメンテ可能 |
| 室内での騒音 | 本体を居室から離して設計することで低減 | 居室内にファンがあるがファン自体は小さい |
| 故障したとき | 家全体へ影響しやすい | 影響を一部に抑えやすい |
■一台で運ぶか、各部屋で換気するか
ダクト式は一台の熱交換換気本体から
給気と排気のダクトを延ばし、
各部屋の空気を
まとめて入れ替えます。
ダクトレスは外壁に取り付けた機器が、
屋外と直接つながります。
そのため家中へ空気を運ぶ
給排気ダクトはありません。
■ダクト式の良いところ
ダクト式は、本体を天井裏や
床下、専用の場所へ設置できます。
居室から離せるため、
本体の運転音を抑えやすくなります。
外壁の給排気口も、
各部屋へ一つずつ
設ける必要はありません。
また、外壁に面していない場所にも
ダクトを延ばせます。
間取りに合わせてどこへ外気を入れ、
どこから排気するかを
計画しやすい方式です。
一方で、ダクトを通す空間と、
本体を点検する場所が
必要になります。
設計や施工が悪ければ、
曲がりが多い。
途中でつぶれている。
そのような理由で、
必要な風量が
出ないこともあります。
■ダクトレスの良いところ
ダクトレスは、
家中へダクトを
通す必要がありません。
外壁と電源があれば
設置しやすいため、
新築だけでなく、
既存住宅の改修工事でも
使いやすい方式です。
天井裏へ大きな空間を
確保しにくい家でも、
部屋ごとに
導入を検討できます。
一台が故障してもほかの機器まで
すべて止まるとは限りません。
ただ必要な換気量に応じて
設置台数が増えます。
その分外壁の穴や配線、
室内に見える機器も増えます。
ファンが居室内にあるため、
音の感じ方にも注意が必要です。
■手入れする場所が違う
ダクト式は、外気フィルターや
熱交換器などの手入れが、
一台の本体へ
まとまりやすい方式です。
ただ本体を天井裏や床下に設置すると
設置すると点検しにくくなります。
ダクトや各給排気口も、
確認できることが大切です。
ダクトレスは各機器のフィルターを
それぞれ掃除します。
一台ずつの作業は
難しくなくても、
台数が多ければ
手入れする場所も増えます。
どちらも掃除できる位置へ
設置することが重要です。
■ダクトがあることのメリットとデメリット
ダクト式では、
外壁から離れた部屋にも
給気口や排気口を
設けられます。
間取りに合わせて、
家全体の空気の流れを
つくりやすい方式です。
ただ、計画どおりに換気するには、
設計と施工が重要です。
梁を避けるために
ダクトを大きく曲げた。
施工中にダクトが
つぶれてしまった。
このような場合は、
必要な風量が
出ないことがあります。
また接続部分が外れている。
ダクトに穴が開いている。
結露やフィルターの不具合で、
ほこりや湿気が入っている。
このような場合には、
ダクト内部が
汚れる可能性があります。
ダクトは天井裏などに
隠れているため、
問題が起きたときの
点検や修理が
大がかりになりやすい。
ここがダクト式の
弱点です。
ダクトレスには、
隠れた給排気ダクトがありません。
機器を室内側から
確認しやすく、
交換や掃除も
比較的行いやすい方式です。
ただし、
ダクトがないから、
空気の流れを考えなくてよい。
ということではありません。
部屋から部屋へ、
どのように空気を通すのか。
ドアを閉めても、
必要な空気が通れるのか。
ダクトレスでも、
家全体の空気の道を
計画する必要があります。
■費用
ダクトレスだから
必ず安いとは限りません。
必要な台数が多ければ、
機器代や配線工事も増えます。
ダクト式も、
ダクトの長さや経路、
天井工事によって
費用が変わります。
以上が今回のお話でした。
■次回は
ただ、ダクトレスには
いくつかの方式があります。
一台で給気と排気を
同時に行い部屋単体で換気するもの。
ヴェントサンのように複数台が連動し、
建物全体を換気するもの。
次回は二つのダクトレス熱交換換気を
比べてみます。
お読みいただき、
ありがとうございました!
改正でした!